ベトナム人はブランド主義?
ホーチミン市中心部、1区。私はバイクとクラクションの音がひっきりなしに聞こえる場所に住んでいる。バイクの音で目覚め、寝るときの子守歌さえもバイクの音だと言っても過言ではない。そのホーチミン市内では恐ろしいことに毎日数百台というペースでバイクが増え続けていると言われている。
ベトナム人はバイクのことをHONDAと呼ぶほどのホンダ好き。このことからもわかる通り、文句なしに一番売れているのはホンダ製バイクである。一方で最近よく目につくのは中国製バイク。「HONDA」と書かれたステッカーが貼ってあり、一見ホンダ製と瓜二つに見えてしまうのだが、よくよく見るとホンダのロゴが入っていなかったりする。
ベトナム人の生活とは切っても切れないバイク。それだけに、ベトナム人のバイクに対するブランド意識は強い。価格が約3分の1ほどの似て非なるホンダバイク(中国製)は価格なりの信頼性しか得られていないのが現状である。
一方のホンダ社は最近さらなる売上拡大のため、一番の売れ筋であるSUPER DREAMのモデルチェンジを行い、それに合わせて販売価格を下げた。しかしながら、売上は思わしくないそうだ。それはなぜなのか…
ベトナムの国民性は堅実である。という理解の元に私なりに情報を集め、分析した結果を簡単に表すと次のようになる。
高価格→高コスト→高信頼性=信頼と実績の旧モデル
低価格→低コスト→低信頼性=不安と期待のニューモデル
企業努力の結晶ともいえる値下げも、ここベトナムでは多少とらえ方が違っているようである。
ベトナム人は品質主義?それともブランド主義?
皆さんのご意見、ぜひお聞かせください。