ユキエのサイゴンライフ

2003/1/27更新
仕事を辞めてはや2週間。
最初の頃は、こりゃーいいわ!!と思ってはしゃいでいましたが、
人間は働いてないと退化していきますね‥。
私の脳は衰退の一途をたどっています。
忙しい時は、忙しいから何もしたくないわ!と思っていましたが
ヒマになると、いつでもできるから何もしたくないわ!と思い、
結局何もしてないやん!ということになります。
これはいけません。

■1月某日
アンタほんとにバカ‥‥‥!?
と言われても仕方ないものを作ってしまいました。

それは‥
ウェディングアオザイ‥。
断っておきますが予定は全くありません。

帰国前なのでこっちでしか作れないものを作っておこうと思い、
(結婚の予定はありませんが、白いアオザイを作る計画は当初からありました。気まずいので人には言えませんでしたが‥)
市場で生地を見ていたのですが何だかいまいちだったので、
何となくベトナムのデザイナーブランドのお店にて試着した瞬間に
「買います。」と何かが憑依したように答えてしまい、
我に返ったらすでに採寸に入っておりました。

店員「パーティで着るの?結婚式?」
私「結婚式です。」
店員「友達の分?それともあなたの?」
私「私!」
店員「ではお祝いにまけてあげるわね。」
私「‥‥ありがとう‥‥。」

ありがとう‥と言った辺りで自分を取り戻しましたが
乾期のベトナムの温度を少し下げてしまったのではないかと
思える行動に出たような気がちょっとします。

手袋も頭につけるやつ(何て言うんでしたっけ。日本語ワカラナイ‥)も
すべてセットで3万円もしませんでしたので、
日本でドレスを借りることを思えばお安いものです。
ビーズがふんだんにあしらわられており、
レースもふんだんに使用され、かなりステキな一品です。
今までのアオザイのどれよりも繊細な仕上がりに!
母に報告したら「出番なかったら誰かにあげな‥」と言われました。
その際はSMDの掲示板に書き込みますので誰かお安く譲ります。

■1月某日
家族が来越しました。
母、初めてのベトナム。
妹は2度目です。
夜遅い便で到着したので、ホテルまでの道はかなりすいていたのですが、
それでも母にとってはタクシーの運転がショックだったらしく
「うゎ!あぶなーい!‥もぅ、心臓が止まるわ‥。きゃー!引いたらあかんでー!」
みたいな反応で、
翌朝外に出たときのことを考えると私の心臓も凍り始めていたのですが
案の定、翌朝母と妹が私の家まで来る間に、
妹曰く、幼稚園児を連れているようだった‥との動揺ぶりだったようです。
母:ここはいったい何なの?
娘、ここに2年以上住んでいました‥。

ベトナム料理。
母、人生で初めて口にするベトナム料理。
今まで海を隔てたところにいたのでお互い出会うチャンスがなかったの。
ハス茶−不思議な味がしてダメ
紫芋のスープ−浮いてる香草が臭くてダメ
生春巻き−入ってる香草が臭くてダメ
緑豆のチェー−豆甘すぎてダメ

今まで出会ったことがないから仕方ないですな。
母:アンタ香草の臭いしないの?
私:は?何が?
私の鼻はもう何もキャッチしません。

メコンデルタにも行き(長くなるので省略)、
何とか日程を終えて帰国しましたが、到着の連絡がまだありません。
無視でしょうか。
便りがないのはよい便り。
次は日本で会いましょう、お母様。

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